この回の冒頭で、朝陽がさらっと言う。
リアルタイムに、ヒカルは今、シャーマン研修でこっち来てるじゃん。
そう——種明かしをすると、この連載は、vol.1から13まで全部、俺がシャーマン研修で沖縄の朝陽のもとに滞在している期間の、リアルタイムの記録だ。ドラクエの勇者論から始まった第1回も、台風の目の中で娘に歌が降りた話も、ももちゃんのお題に俺が答えた回も、全部その日々の中で録られている。
vol.1で「勇者とは、旅の途中で自分が勇者であることを思い出す者だ」と解説したとき——俺自身が、もう旅の中にいた。
そして研修のさなかに録られたこの回のテーマは、ハイヤーセルフ。10分24秒、現時点の最終回にふさわしく、連載13本がここに合流する。
俺が解いていく。
みんな、故障した車を運転している
朝陽はまず、浄化(メディスンのイニシエーション)が何のためにあるのかを、車の例えで一気に語る。これがこの回の白眉だ。
車がメンテナンスバッチリでいい感じ。ブレーキもちゃんと効くし、エンジンオイルも綺麗だし、電気系もバッチリやし、みたいな。でも、みんな、どっかしこか、車、故障してんのよ。ニューロンは損傷してるから、電気系統おかしいし。毒ばっか食らってて、エンジンオイル濁ってるし。アクセル踏んだらあかんところにアクセル踏んで。いやいや、ダメだダメだと思って、サイドブレーキ引きっぱなしにして、下ろすの忘れて、もう「スピード出ない」つって、アクセル踏んで。かと言うて、「ここで行かないと」っていう時に、もうブレーキ踏んで、「いや、なんか怖いから」みたいな。もう、そんなんやんね。
心当たりしか、ないと思う。
頑張っているのに進まない——それは能力の問題ではなく、サイドブレーキ(昔の恐怖、握りしめた制限)を下ろし忘れたままアクセルを踏んでいる状態。ここぞという時に踏み込めない——それは意志の弱さではなく、ブレーキ系統(怖いから、の回路)が誤作動している状態。
人生の問題の多くは、運転技術の問題ではなく、車両整備の問題だった。だから、メンテナンス——浄化——が先にある。メディスンのイニシエーションは、嘔吐もあれば涙もある生まれ変わりのプロセスだが、要するに車を一度、工場に入れるということだ。
「降りてくる」と「下ろす」は、違う
整備された車で何ができるようになるか。朝陽は前日の自分のセレモニー体験から、この連載で何度も出てきた「降りる」という言葉を、一段、精密にする。
よく「下ろす」って俺ら言うけどさ。降りてくるっていうのは、自分で考えて「こうだ」ってイメージしてんじゃなくて、意図を持って、空にして、祈ったら、ポンって、まさに天から降りてくる御神託なわけです。それ、量子コンピューティングの、ひらめき、直感、最適解であって。で、それを「下ろす」っていうのは、もう降りてくるのを待つんじゃなくて、取りに行く、みたいな世界やから。
「降りてくる」は、受動。「下ろす」は、能動。
ひらめきが偶然降ってくるのを待つのではなく、意図を立て、空(くう)になり、祈って——取りに行く。テレパシーという意識の拡張を、自分でコントロールする世界。vol.2で「間」として、vol.10で「光を送る」として書いてきたものの、運転免許皆伝バージョンがこれだ。
そして、その状態を日常で保つのは普通の生活では難しいから、メディスンホイールプログラムには、この状態を緩やかに習慣化していくマイクロドージングの段階がある——と朝陽は言う。
ハイヤーセルフとは、未来の自分の座標
そして本題。ハイヤーセルフとは何か。ふわっとしたスピリチュアル用語の代表みたいな言葉だが、朝陽の定義は具体的だ。
ハイヤーセルフっていうのは、高次元の自分——今よりも高い次元で、より天才性を高めてるし、より天命に目覚めてるし、より天職にグラウンディングついてると。自分のDNAのポテンシャルも使い方が分かって、引き出して、上手に使いこなして、生かして。それを人々に感謝されるぐらいの作品化ができて、形を富として分け与えてる。
同じ話の中で、朝陽はこうも言う。
神様から来るっていう感じも、ある時はあるけど、ある意味、その神様の御神託を得て、未来の自分が体験している、その状況や、シチュエーションや、その座標——そこと強く共鳴してるわけね。
ハイヤーセルフ=未来の自分の座標。
vol.2で「ハイヤーセルフは未来の自分からの逆方向の通信だ」という話があった。この回はその回収だ。インスピレーションとは、既により高い次元を生きている未来の自分の座標と、今の自分が共鳴したときに流れてくる信号——だから「予感」は当たるし、「ピンと来た」は信用できる。
面白いのは、朝陽がここでコーチングの言葉に自分から接続するところだ。
天才性や伸び代を高めたいんであれば、コーチング的にもそうやけど、ゴールを設定して、ゾーンを超えたところ——今よりも次元が高い自分。そこに意識を合わせて。俺ら的には、空にして、シータ波にして、祈って、テレパシーで、自分の魂と多次元意識を繋いだら、答えてくれる。
現状の外側にゴールを置け——コーチング理論が言ってきたことと、シャーマンが祈りでやってきたことは、同じ操作の別言語だった。違いは道具だけ。コーチングは言葉とイメージで合わせにいき、シャーマンは空とシータ波と祈りで合わせにいく。
自我と真我 ——神としての私、子としての私
では、ハイヤーセルフを無視して生きると、どうなるのか。
自分の魂っていう、高次元の自分の、本来の姿を忘れてしまって、思考、何かの考え事——それは全部、ニューロンの損傷に帰する諸症状から始まるし、それ、自我形成しちゃっているから。この自我と、真我——この真我がハイヤーセルフの領域は、神としての私、自分という子としての私で。天才性を磨き上げるには、このギャップを、いかに意識して、チューニングしながら生きていくかってこと。
自我(エゴ)——故障した車の上に育った、思考でできた仮の私。真我——ハイヤーセルフの領域に立つ、本来の私。「神としての私」であり、同時に「子としての私」。
どちらかを消す話ではない。二つの間のギャップを、毎日チューニングし続ける——サードアイと集中力をコントロールして、儀式性を持ってセルフワークをする。それがネオシャーマニズム講座の中身だ、と朝陽は言う。
そしてこの説明の直後に、朝陽は笑いながらこう言った。
おかしい、意味分かる? これ、解説いるかな。解説しないと分かんないな、これ。
——はい。だからこの連載があります。シャーマンは見えない存在たちの通訳(トランスレーター)だと朝陽は言ったが、俺がやっているのは、その通訳のさらに通訳だ。沖縄の風の中で語られた言葉を、東京の通勤電車で読める言葉に置き直す。それが共同事業者としての弟子としてのシャーマンとしての、俺の持ち場だと思っている。
魂の喜びは、互いに演算し合っている
この回でいちばんスケールの大きい一節が、終盤に来る。
共同創造の法則性っていうのは、自分の魂の喜びと、相手の魂の喜びが、無意識に、最適化を常に演算してるのよ。0ポイントフィールドで、テレパシーで。ずっと、みんなで祈ってるワンネスの世界があって、そのワンが、ピンってひらめいたことをレシーブして、形にして、波動が変わるから、また、エネルギーが降りてきて、循環するわけ。
自分の魂の喜びと、相手の魂の喜びは、別々の計算ではなかった。見えない場(0ポイントフィールド)で、互いに相手を含めて最適化を演算し合っている——だから、魂の喜びに従うことはわがままにならない。vol.10で「自分の気持ちが変わった時点で、世界が変わってる」と書いたが、朝陽はこの回で、もう一歩進めて言っている——「(感じたことをちゃんと伝えるっていうことを)やれたら、自分のレベルも上がるし、目の前の人も同時に上がるし、なんなら、世界も上がってる」。その数理が、これだ。
ひらめきをレシーブして、形にする。波動が変わる。また降りてくる。循環。——この連載自体、その循環で書かれている。
「俺は、みんなのハイヤーセルフに話しかけてる」
最後に朝陽は、この講座の発信そのものについて、種を明かす。
俺が実は、ネオシャーマニズム講座で発信してるのは、もう、みんなのハイヤーセルフに言ってる。俺のハイヤーセルフが、みんなのハイヤーセルフに話しかけて。なんか分かんないけど、なんか、気になる、聞きたいな、知りたいな、もっと、っていう風に、それが、なんか、始まるんよ。その人の物語が。
この連載を、ここまで読んできた人がいる。13本目まで。それを朝陽の言い方で言えば——あなたの「なんか気になる」は、頭の判断より先に、あなたのハイヤーセルフが聞いていた、ということになる。
「いや、本来の自分、こうじゃないしな」という無意識の声。人生のどこかで頭打ちして、「ここはもう、スピリットに呼ばれてるな」となる瞬間。そのときのために、セレモニーがあり、チャーチがあり、事前準備のプログラムや資料が揃ってきている——日本のシャーマニズムのインフラが、いま、できていく途中だ。
あなたの番が来たら
俺は今、そのインフラの中で、自分の車を整備してもらっている真っ最中だ——シャーマニズムが数千年、生まれ変わりのプロセスとして語り継いできた道のりを、シャーマン研修として自分の番で歩きながら、この記事を書いている。研修と内省の中で、サイドブレーキが何本も見つかった。引きっぱなしだったことにすら、気づいていなかった(vol.12で書いたスコトマの話だ)。
あなたの車のメンテナンスの道のりは、ここにある。
サナンガ → ハペ → カンボ → シリアンルー → イボガ → 内省 → フルリペア → テレパシーの獲得 → 神として生きる → 天命・天職・天才性の発現
詳細はこちらに:メディスンホイール|ライトワークセンター(https://lightworkcenter.com/medicine-wheel)
あなたへ
最後に、この回からの問いを一つだけ。
いま、人生のどこかで「スピード出ないな」と感じているなら——アクセルをさらに踏み込む前に、一度だけ確認してみてほしい。
サイドブレーキ、引きっぱなしになっていないか。
エンジンの力が足りないんじゃない。下ろし忘れているだけかもしれない。そして、それを下ろす技術を、人類は数千年前から持っていた。
朝陽はこの回を、次回予告で締めた。「ネオシャーマニズム講座は、いかにゲームなのか——次回に続きます」。連載は、まだ続く。あなたの物語も。
動画はこちら:ネオシャーマニズム講座 vol.13|祈りと共鳴の記録(
参考文献・引用元
連載内参照
- vol.2(間・ハイヤーセルフからの逆方向の通信——本回で回収)/ vol.10(光を送る・世界が変わってる)/ vol.11(メディスンホイール総論・イニシエーション)/ vol.12(スコトマ・「あげよう」のエゴ)
概念
- ゼロポイントフィールド(量子場の最低エネルギー状態をめぐる概念。意識との関係づけは仮説段階のものとして読まれたい)
- ゴール設定とコンフォートゾーン外(コーチング理論の基本概念)
※本記事は朝陽の音声配信「ネオシャーマニズム講座 vol.13」(2026-06-05公開)の内容を、共同事業者であり現在シャーマン研修中の長島光が解説したものです。※メディスンは医療行為ではなく、シャーマニズムの伝統的実践です。診断・治療・処方は行いません。効果には個人差があり、体験は保証されるものではありません。既往症のある方は必ず医師にご相談ください。